Rocky Linuxでのシステム復元ポイントの作成方法
- 作成日 2024.11.13
- Rocky Linux
この記事では、Rocky Linuxでシステムの復元ポイントを作成し、システム障害や誤操作からの迅速な復旧を行うための手順を解説します。復元ポイントを活用することで、システムの安定性と信頼性を向上させることができます。
1. システム復元ポイントの必要性
システムの復元ポイントは、システムや設定に問題が生じた際に、以前の正常な状態に戻す手段です。復元ポイントを定期的に作成しておくことで、データ損失やシステム障害のリスクを軽減します。
2. Snapperのインストール
Rocky Linuxでシステムのスナップショットを作成するために、Snapperを使用します。以下のコマンドでSnapperをインストールしてください。
sudo dnf install -y snapper
3. Snapperの初期設定
インストール後、スナップショットを管理するためにSnapperを初期化します。/etc
や/home
などのディレクトリを対象にすることが可能です。以下はルートファイルシステムを対象にする例です。
sudo snapper -c root create-config /
4. 復元ポイント(スナップショット)の作成
復元ポイントを手動で作成するには、次のコマンドを使用します。このスナップショットにはコメントを追加して、内容を記録することができます。
sudo snapper -c root create --description "System backup before updates"
5. スナップショットの一覧表示
作成されたスナップショットの一覧を確認するには、次のコマンドを実行します。
sudo snapper -c root list
6. 特定のスナップショットからの復元
システムの設定やファイルが不安定になった場合は、特定のスナップショットに戻すことで復元可能です。以下のコマンドでスナップショットを指定して復元を行います。
sudo snapper -c root undochange <snapshot_number>
7. 自動スナップショットの設定
Snapperは自動でスナップショットを作成することも可能です。/etc/snapper/configs/root
ファイルを編集し、自動スナップショットの作成間隔や保持期間を設定します。
sudo nano /etc/snapper/configs/root
例えば、次のような設定を行うことで、毎日自動的にスナップショットを作成できます。
TIMELINE_CREATE="yes"
TIMELINE_MIN_AGE="1800"
TIMELINE_LIMIT_DAILY="7"
8. 不要なスナップショットの削除
ディスク容量を節約するために、古いスナップショットを削除することも可能です。以下のコマンドで特定のスナップショットを削除できます。
sudo snapper -c root delete
まとめ
Rocky Linuxでの復元ポイントの作成と管理により、システムの安定性と信頼性を向上させることができます。Snapperを使用して、システムの変更前や定期的にスナップショットを作成し、万が一の障害発生時に迅速に復旧できる環境を整えましょう。
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