PostgreSQLでの『ERROR: prepared statement already exists』の原因と対処法
- 作成日 2025.08.21
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PostgreSQLを使った開発中に頻出する『ERROR: prepared statement already exists』。このエラーが発生する具体的な条件やその回避策、根本的な修正方法を体系的にまとめました。
エラーの概要
このエラーは、同じ名前のプリペアドステートメントを再び作成しようとした場合に発生する。
ERROR: prepared statement "your_statement_name" already existsステートメント名がPostgreSQL内でまだ有効な状態で残っているにも関わらず、同じ名前で新たにPREPARE文や同等の処理を行うと、このエラーが返される。
発生条件
- アプリケーション側でステートメント名を明示的に指定している場合
- 接続プールが有効で、コネクションが再利用される環境
- ステートメントの解放(
DEALLOCATE)を忘れている - フレームワークやORMが自動的に同名のステートメントを生成している
エラーが発生するサンプル
PREPARE my_stmt AS SELECT * FROM users WHERE id = $1;
PREPARE my_stmt AS SELECT * FROM users WHERE name = $1;
-- ↑ ここで "my_stmt" はすでに存在しているため、エラーになる対応策1: DEALLOCATEで明示的に開放する
使い終わったステートメントは明示的に解放する。
DEALLOCATE my_stmt;
PREPARE my_stmt AS SELECT * FROM users WHERE name = $1;対応策2: IF NOT EXISTS構文は存在しない
PostgreSQLには、PREPARE IF NOT EXISTSのような構文は存在しない。そのため、存在チェックを別の手段で行う必要がある。
対応策3: try-catchで握り潰す(PL/pgSQLの場合)
PL/pgSQLなどでラップされている場合、例外を握り潰すことで回避できるケースもある。
DO $$
BEGIN
BEGIN
PREPARE my_stmt AS SELECT * FROM users WHERE id = $1;
EXCEPTION
WHEN duplicate_prepared_statement THEN
-- すでに存在しているのでスキップ
END;
END;
$$;対応策4: DEALLOCATE ALLでまとめて削除
一括でステートメントを削除する方法。セッション終了時にクリーンアップしたい場合に使う。
DEALLOCATE ALL;※ ただし、これによりすべてのプリペアドステートメントが削除されるため、副作用に注意。
対応策5: アプリケーション側でステートメント名を一意にする
ステートメント名をランダムまたはユニークな接頭辞付きで作成することで競合を避けられる。
-- Javaなどの例
String stmtName = "stmt_" + UUID.randomUUID().toString();対応策6: ORマッパー・フレームワークの設定を確認する
PostgreSQLと接続するORM(例: psycopg2, JDBC, Sequelizeなど)が内部で自動的にプリペアドステートメントを管理していることがある。
設定例(psycopg2):
# デフォルトで prepared=True の場合
cursor.execute("...", params, prepared=False)対応策7: ステートメントキャッシュの制限を設ける
ドライバやORMによっては、キャッシュされるステートメント数を制御できる。
例(JDBC):
jdbc:postgresql://localhost:5432/mydb?preparedStatementCacheQueries=0対応策8: PostgreSQLのログで原因を調査する
PostgreSQLのlog_statementやlog_min_duration_statementを有効にしておくことで、どのタイミングでステートメントが作成されているかを追跡可能。
# postgresql.conf
log_statement = 'all'
log_min_duration_statement = 0根本的なアプローチ
- アプリケーションが同一セッションで同名のプリペアドステートメントを複数回使わないような設計に変更する
- 接続ごとに状態を初期化するようにする
- DBコネクションプールの再設計を検討
まとめ
このエラーは単なる構文ミスではなく、状態を持ちすぎているセッション設計に原因があるケースが多い。セッションごとにプリペアドステートメントを管理する責任を明確にし、競合を避ける実装・設計を心がけたい。
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