Rubyのエラー『SystemExit: exit』の解決方法

Rubyでプログラムが異常終了する際に発生する『SystemExit: exit』のエラーについて、発生条件と解決策を詳しく説明する。

このエラーは、Rubyプログラム内で exit または exit! を呼び出した際に発生する。通常の終了処理で発生するが、意図しないタイミングで exit が呼ばれると問題になる。

puts "プログラム開始"
exit
puts "この行は実行されない"

Ruby では exit を呼び出すと SystemExit 例外が発生する。この例外は rescue で捕捉できる。

begin
  puts "プログラム開始"
  exit
rescue SystemExit => e
  puts "SystemExit を捕捉: #{e.message}"
end

通常の終了処理であれば、return を使うことで exit を回避できる。

def process
  puts "処理開始"
  return if some_condition?
  puts "処理終了"
end

exit! は SystemExit を発生させず、ensure も実行せずにプログラムを即終了する。

begin
  puts "プログラム開始"
  exit!
rescue SystemExit
  puts "このコードは実行されない"
ensure
  puts "ensure も実行されない"
end

exit に数値を渡すことで、終了コードを指定できる。

exit(1) # エラーとして終了

一部のライブラリは内部で exit を呼び出すことがある。これを防ぐには、at_exit を使って適切に処理する。

at_exit { puts "プログラム終了処理" }

RSpec などのテスト環境で exit が呼ばれると、テストの途中で終了してしまうことがある。allow を使って制御できる。

allow(Kernel).to receive(:exit)

プログラム終了時に処理を行いたい場合、Kernel#at_exit を使用する。

at_exit { puts "終了処理を実行" }
exit