Template Compilation Error: X is not definedの解決法
- 作成日 2025.01.09
- Vue.js
- Vue.js vue-draggableCal

このエラーは、Vue.jsやAngularなどのフレームワークを使用している際に発生することがあります。特に、コンポーネントやテンプレート内で変数や関数が定義されていない場合に表示されます。ここでは、このエラーの原因とその解決方法について、詳細に解説します。
1. エラーの発生条件
「Template Compilation Error: X is not defined」は、テンプレート内で使用している変数やメソッドが、コンポーネントやスコープ内で定義されていない場合に発生します。このエラーは、テンプレートのコンパイル中に発生し、通常は以下のようなケースで見られます:
- テンプレート内の変数が定義されていない
- 関数が正しくインポートまたは定義されていない
- スコープ外の変数を参照している
- 誤ったプロパティ名やメソッド名の誤記
2. 変数やメソッドの定義忘れ
テンプレート内で使う変数やメソッドがコンポーネント内で定義されていない場合、このエラーが発生します。例えば、次のように定義が不足している場合:
<template>
<div>{{ myVar }}</div>
</template>
<script>
export default {
// myVarが定義されていない
};
</script>
この場合、myVarを定義することでエラーを解決できます。
3. 関数のインポートミス
Vue.jsやReactなどでは、外部の関数やメソッドをインポートして使用します。インポートを忘れると、参照されている関数が未定義としてエラーが発生します。
<template>
<button @click="myFunction">Click Me</button>
</template>
<script>
import { myFunction } from './myFunctions'; // インポートが正しくないとエラーが発生する
export default {
methods: {
myFunction() {
console.log('Function Executed');
}
}
};
</script>
4. スコープ外の変数の参照
テンプレート内で、スコープ外の変数を参照しようとするとこのエラーが発生します。変数がコンポーネントのスコープに存在しない場合、参照できないためです。
5. バインディングミス
Vue.jsやAngularでは、データバインディングを使ってデータをテンプレートに渡します。バインディングの際に変数名を間違えたり、存在しないプロパティを参照するとこのエラーが発生します。
<template>
<div>{{ user.name }}</div>
</template>
<script>
export default {
data() {
return {
user: {} // nameが存在しない場合、エラーが発生する
};
}
};
</script>
6. 正しいプロパティ名の使用
プロパティ名に誤字があると、このエラーが発生します。変数名が間違っていると、コンパイル時に「X is not defined」というエラーが表示されます。
7. データの非同期取得
非同期でデータを取得する場合、そのデータをテンプレート内で参照する前に取得が完了していないと、「X is not defined」エラーが発生します。
<template>
<div>{{ fetchedData }}</div>
</template>
<script>
export default {
data() {
return {
fetchedData: null
};
},
mounted() {
setTimeout(() => {
this.fetchedData = 'Data fetched'; // 非同期にデータを設定
}, 2000);
}
};
</script>
8. propsの利用ミス
親コンポーネントから子コンポーネントへのデータ受け渡しが正しく行われていない場合にもエラーが発生します。propsの名前を間違えると、テンプレート内でその変数が未定義として扱われます。
<template>
<ChildComponent :childProp="parentProp" />
</template>
<script>
export default {
data() {
return {
parentProp: 'Hello'
};
}
};
</script>
9. VuexやReduxの状態管理ミス
状態管理を利用する際に、ストアの状態を参照するための正しいアクセス方法を守らないとエラーが発生します。
10. コンポーネントの名前の誤り
コンポーネントをインポートして使う場合、その名前が正しくないとエラーが発生します。名前の大小文字や拡張子を確認してください。
<template>
<MyComponent />
</template>
<script>
import MyComponent from './MyComponent.vue'; // 名前が正確でないとエラーになる
</script>
11. Vue 3でのコンポーネントの定義ミス
Vue 3では、Composition APIを使用することが多いため、setup関数内で必要な変数やメソッドを返さないと、テンプレート内でアクセスできずエラーが発生します。
<template>
<div>{{ count }}</div>
</template>
<script>
import { ref } from 'vue';
export default {
setup() {
const count = ref(0);
// countをreturnするのを忘れるとエラーが発生する
}
};
</script>
12. 組み込みAPIの不正利用
JavaScriptの組み込みAPIやフレームワークのAPIを誤って使用すると、このエラーが発生することがあります。例えば、Vue.jsでの非同期データ取得時に「then」や「catch」の記述を忘れると、エラーが発生します。
13. エラーのデバッグ方法
エラーが発生した場合、コンソールに表示されたエラーメッセージを確認し、テンプレート内で使用している変数やメソッドが正しく定義されているか、スコープが適切かを確認します。
14. 解決策のまとめ
「Template Compilation Error: X is not defined」を解決するためには、まずエラーの原因を突き止め、テンプレート内で使われている変数や関数が正しく定義されているか確認することが重要です。また、スコープやインポートのミスも多く見られるので、それらを正しく管理することが求められます。
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