Red Hatでのエラーログ分析 – 問題解決に向けたログの読み方
Red Hat Enterprise Linux (RHEL)環境においてエラーログの分析は、迅速な問題解決に不可欠です。システム管理者がログから有用な情報を的確に抽出するためのテクニックに迫ります。
目次
基本的なログファイルの確認
/var/logディレクトリにアクセスし、主要なシステムログファイルを確認します。
ls /var/log
メッセージログの分析
システムの全般的な動作を反映する/var/log/messagesを活用して、異常の有無を確認します。
cat /var/log/messages
システムのカーネルメッセージ
カーネルが報告したエラーをdmesgコマンドで取得し、ハードウェア障害やドライバー問題を追跡します。
dmesg | less
認証関連のトラブルシューティング
/var/log/secureファイルで認証エラーを分析し、不正なログイン試行やアクセス拒否の原因を特定します。
cat /var/log/secure
ApacheやNGINXのウェブサーバーログ
ウェブサーバーのエラーログを調査してHTTPエラーレスポンスの原因を明らかにします。
cat /var/log/httpd/error_log
ネットワークログの調査
ネットワークに関するエラーメッセージを見つけるために、systemd journalを用います。
journalctl -u NetworkManager
ファームウェアとハードウェアのエラー検知
lspci -vやlsblkコマンドを使い、装置の誤動作を確認します。
lspci -v
lsblk
プロセスとアプリケーションの監視
topやpsを用いてメモリやCPU消費が異常なプロセスを抽出します。
top
ps aux
syslogの配置と保存期間の設定
confファイルでsyslogの対象範囲と保持期間を調整し、長期分析を促進します。
sudo vi /etc/rsyslog.conf
SELinux関連のエラーログ
/var/log/audit/audit.logファイルによってSELinuxの拒否メッセージを分析し、セキュリティ問題を修正します。
cat /var/log/audit/audit.log | grep AVC
ログのフィルタリングと抽出
grepやawkを使って特定のキーワードを含むログを抽出し、迅速な原因分析に貢献します。
grep "error" /var/log/messages
ログ管理ツールの導入
拡張的なログ分析のため、Elastic Stack(ELK)やGraylogを導入し、効率的な分析を実現します。
これらの方法を駆使して、エラーログから生じる問題を特定し、RHELシステムの安定性を確保することができます。
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