RHELのリモート管理ツール – Cockpitを使用したシステム管理

RHELのリモート管理ツール – Cockpitを使用したシステム管理

CockpitはRed Hat Enterprise Linux(RHEL)で利用可能なウェブベースの管理ツールで、直感的なUIを通じてシステム管理を効率化します。本記事では、Cockpitを用いたリモート管理の基本的な設定方法から、実用的な活用例までを詳しく説明します。

Cockpitとは何か

Cockpitは、Linuxサーバーをブラウザ経由で管理できるウェブインターフェースです。モニタリング、サービス管理、ログの確認などを簡単に行えます。

システム要件の確認

Cockpitを使用するための最低要件を確認します。

OS: RHEL 7以上
ブラウザ: 最新版のChrome、Firefox、Edge
ネットワーク: HTTPSアクセス可能

Cockpitのインストール

RHEL環境にCockpitをインストールします。

sudo yum install cockpit
sudo systemctl enable --now cockpit.socket

ファイアウォールの設定

Cockpitへのアクセスを許可するためにファイアウォールの設定を変更します。

sudo firewall-cmd --add-service=cockpit --permanent
sudo firewall-cmd --reload

ブラウザからのアクセス

ブラウザを開き、以下のURLにアクセスします。

https://<サーバーIPアドレス>:9090

ログインと認証

管理者権限を持つLinuxユーザーの資格情報でログインします。

ダッシュボードの基本操作

Cockpitのダッシュボードで確認できる主な情報:

  • CPU使用率
  • メモリ使用状況
  • ディスクI/O

サービスの管理

システムで稼働中のサービスを確認し、起動/停止の操作を行います。

systemctl list-units --type=service

ネットワーク設定の変更

ネットワークインターフェースの設定や接続状況の管理が可能です。

nmcli connection show
nmcli connection modify <接続名> ipv4.address <新しいIPアドレス>

ストレージ管理

ディスクの使用状況を確認し、パーティションやマウントポイントを設定します。

lsblk
mount /dev/<デバイス名> /mnt/<マウントポイント>

ログのモニタリング

システムログやアプリケーションログをリアルタイムで確認できます。

journalctl -f

ソフトウェアアップデート

Cockpitを使用してシステムパッケージの更新を行います。

sudo yum update

ユーザー管理

新しいユーザーの作成や既存ユーザーの管理を行います。

sudo useradd <ユーザー名>
sudo passwd <ユーザー名>

プラグインの活用

Cockpitは追加機能をプラグインとして導入可能です。

sudo yum install cockpit-machines
sudo systemctl restart cockpit

セキュリティの強化

HTTPS証明書の設定やアクセス制限を行い、セキュリティを向上させます。

sudo openssl req -new -x509 -days 365 -nodes -out /etc/cockpit/ws-certs.d/cockpit.crt -keyout /etc/cockpit/ws-certs.d/cockpit.key
sudo systemctl restart cockpit

まとめ

Cockpitは、Linuxサーバー管理の効率化に大きく貢献します。そのシンプルな操作性と強力な機能を活用し、リモート管理を最大限に活用してください。