RHELにおけるストレージ管理 – LVMの使い方とその利点
- 作成日 2024.11.26
- redhat
この記事では、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)でLVM(Logical Volume Manager)を使用して柔軟なストレージ管理を行う方法を説明します。LVMを使用することで、ディスク容量の動的な変更やスナップショットの作成が可能になり、ストレージ管理の効率が向上します。
目次
1. LVMとは何か
LVMは、物理ストレージを仮想的なボリュームに抽象化し、柔軟でスケーラブルなディスク管理を可能にする技術です。物理ボリューム(PV)、ボリュームグループ(VG)、論理ボリューム(LV)という3つの階層で構成されています。
2. LVMの利点
LVMを使用することで、以下のような利点があります。
- ディスク容量の拡張が容易
- スナップショットによるデータ保護
- 複数ディスクの統合管理
- ディスク障害時のデータリカバリの容易化
3. LVMの基本構成要素
以下の構成要素を理解することで、LVMの使い方が明確になります。
- 物理ボリューム(PV):ディスクやパーティション
- ボリュームグループ(VG):複数のPVを結合
- 論理ボリューム(LV):VGから作成される仮想的なストレージ
4. LVMの準備
LVMを使用する前に、必要なパッケージがインストールされていることを確認します。
# LVMパッケージの確認とインストール
sudo yum install lvm25. 物理ボリュームの作成
pvcreateコマンドを使用して物理ボリュームを作成します。
# /dev/sdbを物理ボリュームとして初期化
sudo pvcreate /dev/sdb6. ボリュームグループの作成
vgcreateコマンドを使用してボリュームグループを作成します。
# /dev/sdbを物理ボリュームとして初期化
sudo pvcreate /dev/sdb7. 論理ボリュームの作成
lvcreateコマンドを使用して論理ボリュームを作成します。
# my_vgから10GBの論理ボリュームを作成
sudo lvcreate -L 10G -n my_lv my_vg8. 論理ボリュームのフォーマットとマウント
作成した論理ボリュームをフォーマットし、マウントします。
# 論理ボリュームをフォーマット
sudo mkfs.ext4 /dev/my_vg/my_lv
# マウントポイントを作成してマウント
sudo mkdir /mnt/my_lv
sudo mount /dev/my_vg/my_lv /mnt/my_lv9. 論理ボリュームのサイズ変更
LVMでは、論理ボリュームのサイズを動的に変更できます。
サイズを拡張する例:
# 5GBを追加
sudo lvextend -L +5G /dev/my_vg/my_lv
# ファイルシステムを拡張
sudo resize2fs /dev/my_vg/my_lv10. スナップショットの作成
LVMスナップショットを使用すると、データのコピーを作成してバックアップやリカバリに利用できます。
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