Rocky LinuxでのRAIDの構築と管理

Rocky LinuxでのRAIDの構築と管理

この記事では、Rocky LinuxにおけるRAID(Redundant Array of Independent Disks)の構築と管理について解説します。RAIDはデータの冗長性とパフォーマンスを向上させるための技術であり、システムの信頼性を高めるために重要です。

1. RAIDの種類と利点

RAIDには複数のレベルがあり、目的に応じて選択できます。一般的なRAIDレベルには以下があります。

  • RAID 0: ストライピングにより高速なデータアクセスを提供しますが、冗長性はありません。
  • RAID 1: ミラーリングによりデータの冗長性を提供します。
  • RAID 5: ストライピングとパリティにより、冗長性とパフォーマンスを両立します。
  • RAID 6: RAID 5の強化版で、二重パリティを使用します。

2. 必要なパッケージのインストール

RAIDを構築するために、mdadmパッケージをインストールします。以下のコマンドを実行します。

sudo dnf install mdadm

3. RAIDデバイスの作成

RAIDデバイスを作成するには、mdadmコマンドを使用します。以下の例では、RAID 1を作成します。

sudo mdadm --create --verbose /dev/md0 --level=1 --raid-devices=2 /dev/sda /dev/sdb

このコマンドは、デバイス/dev/sda/dev/sdbを使用してRAID 1を構築します。

4. RAIDの状態確認

RAIDデバイスの状態を確認するには、以下のコマンドを使用します。

cat /proc/mdstat

このコマンドは、現在のRAIDの状態を表示します。

5. RAIDの設定を保存

RAIDの設定を保存するには、mdadm.confファイルを更新します。以下のコマンドを実行します。

sudo mdadm --detail --scan | sudo tee -a /etc/mdadm.conf

6. RAIDのマウント

RAIDデバイスをマウントするには、以下のコマンドを使用します。まず、マウントポイントを作成します。

sudo mkdir /mnt/raid

次に、RAIDデバイスをマウントします。

sudo mount /dev/md0 /mnt/raid

7. RAIDの自動マウント設定

再起動後も自動的にマウントするために、/etc/fstabファイルにエントリを追加します。

echo '/dev/md0 /mnt/raid ext4 defaults 0 0' | sudo tee -a /etc/fstab

8. RAIDの管理と監視

RAIDの管理と監視には、mdadmコマンドを使用します。RAIDアレイの詳細情報を表示するには、以下のコマンドを実行します。

sudo mdadm --detail /dev/md0

これで、Rocky LinuxにおけるRAIDの構築と管理が完了しました。RAIDはデータの安全性を高めるための重要な技術ですので、適切に設定して運用することが大切です。