Ubuntuでファイルを暗号化して安全に送信する方法
- 作成日 2024.09.12
- Mantis

重要なファイルを安全に送信するためには、ファイルの暗号化が不可欠です。本記事では、Ubuntuを使用してファイルを暗号化し、安全に送信する方法について解説します。
1. `gpg` を使用したファイルの暗号化
Ubuntuには、gpg
(GNU Privacy Guard) がプリインストールされています。これを使ってファイルを暗号化するには、以下のコマンドを使用します。
gpg -c filename
このコマンドは、指定したファイルを暗号化し、暗号化されたファイルは .gpg
拡張子が付加されます。暗号化の際にはパスフレーズの入力が求められ、ファイルの復号時にも同じパスフレーズが必要です。
2. 暗号化されたファイルの送信
暗号化されたファイルをメールやクラウド経由で送信する場合、パスフレーズを安全に別の方法で受信者に伝える必要があります。パスフレーズはメールではなく、電話や別のセキュアなチャネルで伝えましょう。
3. ファイルの復号
受信者が暗号化されたファイルを復号するには、次のコマンドを使用します。
gpg filename.gpg
パスフレーズを入力すると、元のファイルが復元されます。
4. 公開鍵暗号方式を使用した暗号化
公開鍵暗号方式を使うと、パスフレーズの代わりに公開鍵と秘密鍵を使ってファイルを暗号化・復号できます。まずは公開鍵と秘密鍵のペアを生成します。
gpg --gen-key
次に、受信者の公開鍵をインポートし、ファイルを暗号化します。
gpg --encrypt --recipient recipient_email filename
この方法では、送信者は受信者の公開鍵を使用して暗号化し、受信者は自分の秘密鍵で復号します。
5. `zip` を使用したファイルのパスワード付き圧縮
zip
を使用してファイルをパスワード付きで圧縮することも簡単な暗号化方法です。
zip -e encrypted.zip filename
このコマンドでファイルを圧縮し、パスワードを設定します。unzip
コマンドで解凍する際にパスワードを入力する必要があります。
6. SCPを使って安全にファイルを送信する
ファイルを安全に送信するために、scp
(Secure Copy) コマンドを使うこともできます。scp
はSSHプロトコルを使用して、安全にファイルをリモートサーバーに送信します。
scp filename user@remote_host:/path/to/destination
scp
はファイル転送中に暗号化が施されるため、セキュリティが確保されます。
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